水前寺こころのクリニックの理念自分らしさを
尊重する医療
「自分らしさを尊重する医療」という理念を、患者さんとスタッフが協力して築き上げていきたいと思います。
そのために次の3つが大切であると考えています。
Recovery
01
「自分らしさを取り戻す」リカバリー
精神症状の回復とは、単に症状が消失するということではありません。たとえ薬を服用して症状が消失したとしても活き活きとした気持がなくなれば、自分らしさは見失われているでしょう。
精神症状の回復は自分らしく生きることを目的としなければなりません。このような考え方を「リカバリー」と称することも多いのですが、当クリニックではこれを「自分らしさを取り戻す」ことととらえ、大切にしていきたいと考えています。
Self-acceptance
02
「自分らしさを受け入れる」自己受容
多くの欧米由来の精神療法は、症状にあらがい克服することを求めてきました。しかし、マインドフルネスやACT(Acceptance & Commitment therapy)など症状を受容する精神療法が第三世代の認知行動療法として近年重視されるようになってきております。
日本では古くから森田療法など「あるがまま」を推奨する精神療法が独自に発展してきた経緯があります。当クリニックでは、抑うつや不安感といった症状の背景には、より良く生きたいという健全な精神があることを知り、あるがままに「自分らしさを受け入れる」という自己受容を大切にしていきたいと考えています。
Nurture
03
「自分らしさを育む」根をもつこと
自分らしさを取り戻し、自分らしさを受け入れることができた後は、自分らしさを行動にうつし生き方に反映させることが大切です。
こころの病は人を社会的な関係(絆)から疎外させがちですが、人は集団から離れて一人で生きていくことはできないものです。家族や友人、職場や学校、地域の人々といった共同体社会に「根をもつこと」は欠かせないものであり、当クリニックでは絆をつなぎ直し、もやい直しながら、自分らしく生きていくことを「自分らしさを育む」ことととらえ、大切にしていきたいと考えています。